当地は、貴船神社が当初創建されたところで、当社の祭神も本宮と同様、水や雨を司る神「高龗神」である。社伝によれば、「反正天皇の時代に玉依姫命」が黄船に乗って大阪から淀川、鴨川、貴船川をさかのぼって当地に上陸し、そこに祠を営んで水神を祀ったのが当宮の起こりである」とのことで、地名及び社名の起源をこの「黄船」にもとめる説もある。境内の本殿横には、この伝説にまつる「船形石」があり、これを積み囲んだ小石を持ち帰ると公開安全に御利益があるとされた。 また、本殿下には巨大な龍穴があり、1861年~1863年の本殿修理の際、大工があやまってノミをこの中に落としたところ一天にわかにかき曇り、突風が起こり、ノミを空中へ吹き上げたという。