落差:8m
種類:渓流瀑
昔、滝の拝に、滝の拝太郎という侍が住んでいた。太郎は人々の目を楽しまそうと滝の周辺の岩床に毎日刀で穴を掘っていた。あとひとつで千個めの穴になるというときに刀を滝つぼに落としてしまった。太郎は刀を拾いに滝つぼにもぐったが、上がってこない。家人や近所の人々は、滝の主の食われたのだろうとあきらめて、七日の法事をしていたときに、太郎がひょっこり帰って来た。太郎の話によると、滝つぼの底に宮殿があり、そこに住む滝の主の姫が大勢の侍女とともに太郎を歓待してくれたという。太郎は夢中になって遊んでいたが、ふと家のことが気になり、落とした刀と丸い大きな石を土産にもらい、地上に帰ったのだという。このとき以降、それまで滝つぼで雷のようにゴロゴロと鳴っていた音が止んだそうだ。
その石は今も滝の主を祀った金比羅神社の境内に置かれている。
(参照:現地観光情報等)