粉河寺は、和歌山県紀の川市粉河にある天台系の寺院。西国三十三所第三番札所。本尊は、千手千眼観音菩薩。伝承によれば創建は770年、大伴孔子古によるとされる。粉河寺は平安時代には調停や貴族からの崇敬あつく、平安以降は西国三十三所観音霊場巡りの札所の1つとして栄えた。戦国時代には、広大な荘園を持ち、僧兵を擁し、根来寺や金剛峯寺と比肩する大寺院であった。しかし、1585年、豊臣秀吉の紀州征伐にあい、根来寺や雑賀衆とともに抵抗したが、最終的には陥落し、当時の伽藍のほとんどが焼失した。現在の建物はそれ以降の江戸時代の再建が多い。